デスクからお客様の元へ届く製品を作る
一人前の開発者として、すべての工程に責任を
僕は新卒でMTGに入社し、今年6年目になります。入社当時はまだ人数も少なく、そんな中で沢山の商品を立ち上げようとしていた時期。資料作成の仕方、打ち合わせの仕方、もちろんデスクワークもたくさんありましたけど、ひたすら現場を飛び回らせてもらった1年目。次々立ち上がる新商品の開発に必死で食らいついていたように思います。1年目にはフィンガーヘッドスパの開発に関わらせてもらい、2年目に資生堂様、5年目はレクサス様との仕事にも携わることができました。日々高いレベルでのこだわりを要求されるので大変さもありますが、とても充実しています。
僕が関わっているのは、入社以来一貫してBEAUTY部門です。そこで企画開発をしています。MTGはパーツを一つだけ作ればいい、デザインだけすればいいという会社ではないので、商品の企画段階から始まり、お客様の元に届くまでの全てに関わることができます。ですから一言で企画開発と言っても、実際の業務は多岐にわたります。でも、だからこそものづくりの面白さのすべてを実感できるんじゃないかなと思いますね。
例えば、パートナーさんから上がってきた図面のチェックもすれば、試作品を使った仕様の確認、体感の確認もします。社内チェックのための資料も作りますし、スケジュールやコストの管理もします。発売されてからは、開発したものが実際にどのくらいの売上を上げているのかもチェックします。作りっぱなしじゃない。売上が上がるということは、自分たちが開発した商品が必要な人の元にそれだけ届いているということ。そこまでちゃんと見れてこそ、開発者として一人前なんだという意識を持つことができるようになったのは、MTGならではなのかなと思います。
その時の僕は、甘かった。
できないことを受け入れて、それでも前に進むのは
恥ずかしさを超え「夢」を前に。
大学では機械工学を学んでいたのですが、今思い返せば、当時はただ授業を受けていただけだったように思います。図面の引き方、読み方、材料の特性…熱に強い、弱い、薬品に強い、弱いとか、本当に基礎の基礎を学んだだけです。ものづくりは好きだったけど、実際にものづくりの現場を見たことはなかったので、仕事の現場で学んでいったことの方が断然多いですね。多いというか、ほとんどが実際に仕事をしながら身につけていったように思います。そしてそれは今でもそう。常に新しいことに挑戦している会社だから、スキルアップをし続けることは必須ですね。
例えば、入社3年目に『ReFa CARAT RAY FACE』の開発を担当しました。『ReFa』はMTGの主力製品です。「いつかはやってみたい」と思っていた商品だったので、担当が決まった時は「よし、やってやるぞ!」とワクワクしました。
ただ、その時の僕はまだまだ甘かった。正直、最初は「電池や回路を入れるわけでもないし、これまで担当してきた商品に比べたら簡単だろう」と思っていたんです。
ところが実際に始まって見るとわからないことだらけ。デザインもそうだし、ローラー部分の設計もそう。おまけにこんなに小さいのに防水仕様にしなくてはいけない。
もう、全てが学ぶことだらけだったんです。それまでの経験を通して、自分が持っているつもりになっていたノウハウだけじゃどうしようもなかった。当時の僕一人の力じゃどうしようもなくて、先輩の力を借りながらなんとか開発を進めていきました。今振り返っても、自分の実力不足を思い知った思い入れ深い商品です。
こういった経験を繰り返したことで、今の僕には「できるできない」が自分の中にはっきりあります。それを素直に受け入れて、できないならできないなりにどうするか考えて動けるようになりました。ネガティブになるんじゃなく、どんな時でも前向きに考えられるのは僕の強みかなと思いますね。恥ずかしい気持ちなんか捨てて、設計ならこの人、製造だったらこの人って思える人にアドバイスを仰ぎにいく。かっこ悪くても、そうやって前に進んでいく。それが今の僕のやり方です。
当たり前が当たり前じゃない世界で
一つ一つの学びを成長する力に変える
MTGで仕事をしていると、他業種や他国の人と一緒に仕事をすることが多々あります。それぞれの文化、考え方、しきたりやルールがある中で仕事をすることで、成長させてもらえたなと思うことは少なくありません。
誰もが知っている大企業と仕事をすることでわかること。たとえば、品質保証の体制であったり、求められるレベルの高さ、ブランド力があるからこそのこだわりなど、そのすべての要求に応えながら納期を守らなくてはいけない。
スケジュールの管理の仕方、優先順位のつけ方、それこそ書類作成の仕方一つまで、本物を作る会社だからこその厳しさを体感できたのは、自分にとってかけがえのない経験です。
それから日本以外のパートナーとの仕事もそう。海外のパートナーと仕事をすることで、普段の仕事で日本語が通じるありがたさや日本の設計のレベルの高さもわかるし、言語の問題も含めて当たり前が通用しないことを再確認させられる。それは成長のためにはありがたいことです。
自分のスキルがないと先方から出てきたものの良し悪しの判断が本当にできない。そうするとスケジュールにも影響が出てしまうんです。そんな時、自分の足りないところを補ってくれる仲間の大切さを実感するし、そこで満足しないで自分なりのノウハウを貯めていかなくてはいけないと気持ちが新たになります。海外との仕事は大変なことも多いけど、将来のためには必要なこと。だから、今自分が経験していることを、一つ一つ固めていきたいです。それが自分も、会社も大きくしていくために必要だと思うから。
まだ見ぬ生活必需品を作る
人の力を強みに、MTGの世界はもっと広がる
就職活動をしている時、いろいろな企業を見ました。最初は「車を作りたいな」と思っていたのですが、あちこち見るうちに「今あるものじゃなく、どこにもないものを作っているところはないかな?」と思うようになり、さらに調べていく中でMTGを知りました。
そんな中で参加したセミナーで聞いた、「週末を楽しみに生きていくのか、仕事を楽しみに生きていくのかで人生違うだろう?平日の方が多いのだから、平日の仕事の時間も楽しみに生きてる方がいい人生なんじゃないか。」という松下社長の言葉にやられました。さらに、面接で出会うMTGの先輩たちがとにかく楽しそうだった。みんな仕事にやりがいを感じ、どこにもないものを作っているという喜びと誇りに溢れていた。その姿がすべてでした。自分も仕事を楽しみ、誇りを持てる仕事をしたいと入社を決意。今、その選択は間違いなかったなと実感しています。
僕の夢はテレビとか洗濯機のような生活必需品、一家に1台あるような、どの家庭にもあるようなものを作ること。その商品を通して、日本や世界に貢献したい。笑顔を作っていきたい。簡単なことじゃないけれど、想像をはるかに超えていくMTGでならできると思っています。
その夢に向かって、自分の可能性を広げつつ、多くの商品の立ち上げに関わり、開発のリーダーや課長を担えるような成長をしたい。
今あるMTGの力は最高だと思うけど、そこにさらに新しい力を融合することで、最高を超えるさらなる高みへいける。人の力を強みに、MTGの世界はもっと広がっていくと信じています。